万年筆って、日によって書き心地が変わりませんか?
まあ私の場合は、毎日、色んな万年筆で色んなノートに書いてるから、組み合わせが毎日違うということはありますが。
それを抜きにして、同じ紙に同じインクで書いても、昨日と今日で書き味が違うってことがよくある。
PELIKANのSouverän M800を購入したとき。
例によってもったいない病を発症させて、しばらくは眺めてニヤニヤするだけだった。
それを一月ほど続け、ついに我慢ならなくなってインクを通した。
そして、わくわくして書き始めた。
確か、紙はツバメノートだったと思う。
そんなに良い書き味ではなかった。
というよりはがっかりしたといって良い。
こんなものなのか。それともはずれを引いたのか。
先に持っていたM405は、筆おろしのときは感動した。
M800はそのような感動はなかった。
M405からの落差が大きかった。
そして翌日。
気を取り直してもう一度書いてみた。
やはりツバメノートだったと思う。前日と同じノートだったのは確実。
何これ!
めっちゃ感動した。
素晴らしい書き味だった。
それからM800はまごうことなき、私の1軍となった。
1日でのこの違いは何なんだろう。
湿度とかは当然違うけど、それでそんなに大きく違う物か。
でも他の感覚を考えてみよう。
体調によって味覚も嗅覚も、同じものを味わっても匂いを嗅いでも感じ方が大きく変わる。
すごく好ましく感じることもあれば、あれ今日はそんな好きじゃないかもってこともある。
同じように、同じ刺激でも触覚で感じたものの味わい方が違うんだろうな。
で、それ以上に違うのがたぶん心。
良いことあった日、しんどかった日。
愉しみがある日、面倒なことが待ってる日。
日によって心持って大きく違う。
その心の違いで、きっと感覚ってすごく変わる。
だから万年筆の描き心地って、心が変わっているんだと思う。
で一回書き心地良いと、それを体が記憶するから、書くたびにそれを探して、すごくお気に入りになっていくんじゃないかな。
コメント